信頼関係の築き方
前回の記事では、「PTA活動の土台には、学校との信頼関係があった」というお話しをしました。
今回は、小牧中学校で学校とPTAが信頼関係を築いていった過程をお話ししたいと思います。
信頼関係とは、お互いに信じ合い、頼り合える関係だと言えます。
相手のことを信じて、頼ることができるようになるには、相手のことをよく知る必要があります。
そのためにも、相手の話をよく聞くことも大切ですね。
そう考えると、信頼関係を築くためには、お互いに「自分のことを伝えること」、そして「相手のことを知るために話を聞くこと」という姿勢が大事であると言えるでしょう。
当時の小牧中学校では、玉置校長が日ごろから、学校の現状や校長としての思い、目指すべき生徒の姿などを、私たちPTAに伝えてくれていました。
伝える内容は、ポジティブなことばかりではありません。困っていることや迷っていること、悩んでいることなど、ネガティブなことも可能な範囲で率直に伝えてくれました。
それをよく聞き、その思いや姿勢に共感したからこそ、できることは協力しようと思えたのですね。
日常的な発信と、それを受信する側が頻繁に交流し、お互いの思いを共有することに、大きな意義があると感じています。
議論することが大切、とよく聞きます。それで議論をするために会議がたくさん開かれますよね。
しかし、お互いに「伝える」「聞く」という場が必要だということであれば、それは会議でなくてもいいのではないかと思うのです。
「議論するための会議をたくさん開く」とやり方ではなく、日ごろから、雑談のような日常会話をする機会を持つことでも、十分に信頼関係づくりはできるのではないでしょうか。
学校も保護者も、ますます忙しくなっています。
あれもこれもとやらなければならないことが増えていくのは、みんなが大変な思いをすることになります。
ですから、新たに会議を増やすというような足し算の発想ではなくて、今やっている日常会話の延長で思いを伝えてみるというような気軽なスタンスを取ってみると、意外と取り組みやすいのではないかと思っています。
学校とPTAの信頼関係を築くきっかけは、日常会話の中にある。
小牧中学校のPTA活動を振り返ってみて、私はそう感じています。