「今年の言葉」から
they
2019年、今年の流行語大賞は「one team」、そして今年の漢字は「令」。
年末恒例の話題ですね。
先日、海外版の今年の言葉は「they」だとニュースで知りました。
これは、LGBTなど性別に違和感を抱える人がたくさんいることが認知されてきて、「he」や「she」ではなく、第三の性を表す言葉として「they」が使われるようになってきたから、という文脈で選ばれたそうです。
なるほど、多様な人々の思いや立場に配慮した言葉として使われているのですね。
私たちは、英語の授業の中で「theyは三人称の複数形」と教わりました。
ですから「その他大勢の人々」というイメージを持ちます。
つまり「自分以外」の人々というスタンスです。
私は「they」という言葉に、なんとなく「自分は関係ないけど…」というニュアンスを感じます。
例えば、コミュニティスクール。
「地域の未来」を考えるとき、学校の先生は、地域の人々や保護者のことを「they」と思っていないでしょうか。
そして、子どもたちのことを「they」と思っていないでしょうか。
また「学校の働き方改革」を考えるとき、保護者は、学校の先生を「they」と思っていないでしょうか。
地域の人々は、学校の先生や保護者のことを「they」と思っていないでしょうか。
「they」と言っているうちは、「他人事」の域を出ないのでしょう。
「自分も当事者である」という認識に立たなければ、きっと本気は生まれません。
「自分もあなたも、みんなが当事者だよね」と思えるようになれるといいですね。
「we」と言えるようになりたいものです。