社会人になるあなたへ ~贈る言葉~(3)
春から社会人となり、教壇に立つすべての皆さんへ
これから社会に出て、教員としてスタートを切る皆さんへ、3つの視点から贈る言葉です。
お母さんとして贈る言葉
皆さんは、私の子どもと同年代です。
ですから、私はまさに「我が子同然」に感じています。
うっとうしいかもしれませんが、皆さんのお母さんからの言葉だと思って聞いてくださいね。
親にとっては、子どもはいつまでたっても子どもです。
だから、社会の厳しい荒波を乗り越えて生きていくことができるだろうかと、とても心配しています。
その反面、誰よりも皆さんのことを信じているのも親なんですよ。
一番最初に伝えたいのは、とにかく「周りの人にかわいがってもらえる人」になってほしい、ということです。
そうすれば、ピンチの時にはきっと誰かが助けの手を差しのべてくれます。
そのためには、「礼儀正しいこと」を、いつも忘れないでください。
簡単なことでかまいません。
あいさつをする、笑顔でいる、感謝する、悪いと思ったらすぐに謝る・・・など、ふつうでささいなことでいいのです。
そういう小さなことを疎かにしないでできる人は、良い印象を持ってもらえて、かわいがってもらえます。
また、とにかく「身体を大事にしてほしい」と強く思います。
何をするにも、身体が一番の資本になります。
社会人になったら、自分の健康管理がきちんとできるように、気を配ってほしいです。
体調不良でお休みするのは仕方のないことですが、自己管理のできない人だという印象を与えてしまいます。
若いうちは多少の無理も良い経験になりますが、限度を自分で見極めてください。
かと言って、倒れるまで無理する必要はありませんよ。
そうなると、周りの人に余計に迷惑をかけることになります。
少しの無理をがんばって積み重ねれば、自分の限界も少しずつ先に広げることができます。
がんばり過ぎないようにがんばって(結局がんばれと言っていますね、笑)、上手に手抜きや息抜きをしながら、健やかに毎日を過ごしてください。
最後にお伝えするのは、「要領の良さも身に付けてほしい」ということです。
前回のブログで「素直さが大事」と書きましたが、なんでもかんでも素直に受け取る必要はありません。
納得できないことや理不尽なことを言われたら、表面上は素直に聞くふりをしておいて、心の中でアッカンベーをしておけばいいんです。
時には手抜きも必要です。
限られた時間ですから、優先順位をしっかり見極めて、手を抜けるところは上手に手抜きをしてください。
現場に出れば、よく学んでいる皆さんよりも知識もなく、わがままで、頑固で、とても尊敬できないような先輩にも出会うでしょう。
でもそんな環境に自分も飲み込まれてしまわないで、従順そうに振る舞いつつ、適当にあしらえる強さを持ってほしいと思っています。
素直さや謙虚さを忘れず、したたかさも持ち、しなやかに生きてほしいです。
皆さんの未来に幸多かれと、心から願っています。