オンライン講義のトピック(6)
愛教大のオンライン講義で、学生さんに向けてお話ししたトピックを紹介していきます。
協働事例 ~保護者と教員をつなげる~
保護者と教員をつなげたい、という思いでやっていた活動を2つ紹介します。
その2: しゃべり場(1)
正確に言うと、
というイベントを開催しました。
当時、子どもたちがゲーム機やスマホを持ち始めて、さまざまな問題が起きていました。(今もなお、同様の問題が起きているのは、とても残念なことです)
とくに、
- SNSを使ったいじめが起きている
- 子どものネット利用が増えて、トラブルに巻き込まれる
といったことが表面化してきて、保護者としても「何とかしなければ…」という思いを持っていました。
でも自分たちはネットやSNSのことをよく知らないので、できれば学校で何か対応してほしい、という保護者からの意見もたくさんありました。
そのころ、「子どもにゲーム機やスマホを持たせているのは保護者なのだから、それは家庭の問題でしょう」という雰囲気が、学校にはありました。
けれども、よくよく話してみると、なんと、先生方も「実のところそれほど詳しいわけではなく、よくわからない…」ということがわかりました。
自分がよくわからないからといって、相手と押し付け合いっこをしていても、問題解決にはつながりませんよね。
それならば、
保護者も先生も一緒に学んで、対応を考える機会を作ろう
と提案しました。
それが「しゃべり場」です。
「しゃべり場」で重視したのは
- 知ること
- 共有すること
- 立場が違っても、一緒に取り組んでいこうという意識を持てること
です。
実際に起きている問題や、最新の情報などを「知る」ことで、むやみやたらに恐れる必要はないことがわかりました。
そして、保護者として悩んでいることや、学校で困っていることなどを出し合い、みんなで「共有」しました。
これがとても好評で、自分の立場のことしかわからなかったけど、学校もいろいろ考えてくれていることがわかったり、家庭によってさまざまなルールを決めていたり、たくさんの知恵や情報を得ることができました。
そんな学びの時間を一緒に過ごすことで、保護者と先生の間に仲間意識が芽生えて、「情報交換しながら、お互いにできることをやっていこう」という意欲が生まれました。
いろいろな問題事例や、知っておくべき情報などを、みんな真剣に聞いてます。
グループに分かれて、保護者と教員が同じテーブルで熱く議論しました。