オンライン講義のトピック(5)
愛教大のオンライン講義で、学生さんに向けてお話ししたトピックを紹介していきます。
協働事例 ~保護者と教員をつなげる~
保護者と教員をつなげたい、という思いでやっていた活動を2つ紹介します。
その1: ミニミニ講演会
実は、保護者は学校のことをよく知らないのです。
多くの保護者は、学校に行くのは授業参観と運動会などの行事だけですし、子どもの担任の先生くらいしか話す機会はありません。
ですからたいていは、うわさ話で先生の評価をしています。
私は、学校へ行って、いろいろな先生方とお話しする機会もあり、「実際に話してみると、とてもいい先生なのになぁ」と思うことがありました。
そこで思いついたのが、
先生を知ってもらう機会を作ろう
ということでした。
学校に相談を持ち掛けて、学校公開日(授業参観の日)に「ミニミニ講演会」を開催することにしました。
登壇するのは、校長先生と一般の先生です。一般の先生は若手からベテランまで、さまざまな先生にお願いしました。
校長先生には、学校の教育方針についてや、学習指導要領が示している育てたい子ども像についてなど、教育に関することを教えていただきました。
そして一般の先生方には、ご自分の人となりが伝わるように、趣味や特技、また家族のことなどを語ってもらいました。
これが保護者にはとても好評で、立ち見が出るほどたくさんの保護者が参加してくれました。
保護者からは「あの先生、うわさでは厳しいと聞いていたけど、おもしろいところもあるし、誠実さを感じた」といったプラスの印象を持った、という感想がたくさん聞かれました。
学校側からも、先生の人柄をよく知ってもらえて、応援してもらえる、と喜ばれました。
見たことがある、話を聞いたことがあるなど、ちょっとした接点があることで、ずいぶん相手に対して持つ印象が違うものです。
そのちょっとした接点が、協力しやすい雰囲気を作ることができるのだと実感しました。