思考停止、指示待ち、横並び
「地域学校協働活動推進員情報交換会」に参加して、感じたことや考えたことをお伝えしていきます。
思考停止、指示待ち、横並び
今回のような前代未聞の事態が起きると、人は「思考停止」に陥ります。
経験したことがなければ、どうしたらいいのかわからないのは当然ですね。
自分で考えられないとどうなるかというと、「指示を待つ」ことになります。
事態が混乱しているときは、それ以上の混乱を防ぐために、とりあえず指示に従って動くことも大切です。
そして、とくに公教育の場でよくみられるのが「横並び」です。
地域の子どもたちに同じ教育を受けてもらうことは、公教育の大切な役割です。
でも…
これからの教育が目指す「主体的・対話的で深い学び」を考えた時に、これ(思考停止、指示待ち、横並び)でいいのかな…と思うのです。
とくに、疑問に思っているのは「横並び」です。
公教育ですから、児童生徒の全員に、等しく教育の機会を与えることは前提です。
今回、あちこちの地域で見られたのは、オンラインの活用ができるか、できないか、ということでした。
とにかくやってみよう、という動きが、校内で出ている学校がありました。
けれども、管理職は「他の学校はやってないから、うちもやらない」と言ったそうです。
また、教育委員会から「他の学校と差が出るから、やらないように」という指示が出た地域もあったようです。
この場合の横並びは「低い方に合わせる」です。
やってみようという気持ちになったのは「主体的」な行動です。
その行動に応えるためにするべきことは、クレームになるかもしれない、と心配してやめさせることではなく、いいね~と応援することではないでしょうか。
管理職や教育委員会が「横並び」を大切に思うのであれば、それは「高い方に合わせる横並び」であるといいですね。
できる学校からどんどん進めて、実施が難しい学校には、先行して進んでいる学校が手助けすればいいのです。
そうやって、地域全体が「高い方」に横並びになることが、子どもたちに大きな利益を与えることになります。
せめて、前へ進もうとしている人の邪魔はしないように。
できれば、「やってみなよ」と背中を押してあげること。
それが大人にできることです。