社会人になるあなたへ ~贈る言葉~(1)
春から社会人となり、教壇に立つすべての皆さんへ
教師を目指す学生さんたちとの関わりの中で、彼らの真摯な思いや努力に触れ、いつも感心することばかりです。
そんな彼らに、私が【保護者として】【経営者として】【彼らのお母さんとして】それぞれの立場で思うことを、エールとして贈ります。
保護者として贈る言葉
新卒の先生が担任になったとわかると、保護者はこんなふうに思います。
「あぁ、今年ははずれた…」
正直な保護者の気持ちを聞いて、どう思いましたか?
「頼りにされないだろうな…」
「厳しいことを言われるかもしれない…」
と、気が重くなってしまったかもしれませんね。
でも、そんなに心配しないでください。
これは仕方のないことです。
新卒である皆さんのせいでも、保護者のせいでもありません。
そして、不安に思っているのは新卒のあなた方だけでなく、保護者も同じだということの表れでもあるのです。
今は、昔(30年くらい前かな)のように「若い先生はみんなで育てていこう」という温かさは、残念ながら学校にはほとんどありません。
保護者が学校(先生)に求めることのレベルも、どんどん高くなってきています。
そんな状況ですから、身も蓋もない話ですが、保護者は新卒者をあてにできるとは思っていません。
逆に、「頼りにならない新卒なら、周りの先生がフォローしてくれるんじゃないか?その方が安心」という期待を持っています。
ですから、それをうまく利用して、周りの先生方にどんどん助けを求めればよいと思います。
自分の力不足を認めて、保護者や先輩に対して
「それは自分にはできないので教えてください」
「一緒に考えたいので、ぜひどういうことなのか教えてください」
という謙虚で、前向きな気持ちを持ってください。
そうすれば、最初は不満を持たれるかもしれませんが、きっと認めてくださると思います。
朗報もありますよ。
できないことばかりの新卒先生でも、できることはあるんです。
それは若さを活かすことです。
元気よく、体力を使うことを、率先してやってください。
子どもは、若い先生が好きです。
それは一緒に遊んでくれるからです。
その武器をフル活用して、子どもとの関係づくりに励んでください。
子どもが「学校に行くのが楽しい」ということが、保護者にとっては何よりの安心材料になるのですから。