学校ホームページの活用(2)
「地域学校協働活動推進員情報交換会」に参加して、感じたことや考えたことをお伝えしていきます。
学校ホームページの活用(2)
「学校HPの活用」という視点で、もう一つ思うことがあります。
今回の休校は長期間に及び、子どもたちの「学習の遅れ」が大きな問題となりました。
そんな中で、大学や高校などの高等教育の現場では、いち早く「オンライン授業」が導入されました。
公立小中学校においても、自治体により対応はさまざまでしたが、「オンライン授業」を独自に製作して児童生徒に配信する動きも出てきました。
また、「オンライン授業」の実施は難しいということで、すでに配信されているNHKなどのオンラインコンテンツを利用する学校もありました。
全家庭がインターネットが自由に使える環境があるわけではないこと、とくに低学年の児童は自分たちでの操作が難しいことなど、一筋縄ではいかない問題がたくさんあり、なかなかその動きに対応できない学校も多かったようですね。
前代未聞の危機ですから、何が正解なのかは、誰にもわかりません。
時間は待ってくれないのですから、「まずやってみる」の姿勢が大切なのではないでしょうか。
一部の学校に限られたとはいえ、私は、「とりあえずできる範囲でやってみよう」と新しい挑戦に取り組んでくださった学校の姿勢はすばらしいなと思っています。
そのような「オンライン授業」であったり「ネット上のコンテンツ活用」の情報が、学校HPでも発信されています。
リンク一覧に、役に立つコンテンツがたくさん紹介されていますね。
とても有益な情報だと思います。
しかし…
一体、どれだけの子どもが、こうした情報を活用するだろうか
とも思うのです。
学校HPでの情報発信は、学校からの一方的な発信です。
それを、受け手がどのように受信するのかは、わかりません。
保護者向けの「お知らせ」のような、一方通行でかまわない情報はそれでいいでしょう。
けれども、学習用コンテンツの配信のように、子どもたちの実施状況の把握が必要なものについては、「発信したら終わり」ではなく、「その後のフォローをどうするのか」という視点も忘れずに考えていただけるといいなと思いました。
今回の休校期間中のさまざまな困難の中で、学校HPの重要性や、上手に活用すればとても便利なツールである、ということが再認識されました。
いまだに「全家庭がネットを使える状況にない」ことを理由に、学校HPを軽視する人々がいることは、とても残念なことです。
学校が、すべての子どもたちに平等になるように、と考えてくださっていることや、家庭環境に合わせて、ネットが使えない場合の対応に心配りをしてくださっているのはありがたいことです。
そうしたことが学校の負担になっているのであれば、学校HPの活用についても、地域の人たちと協働することを考えてみてはどうでしょうか。
「学校HPを地域にも開放する」というのもアリなのではないかな、と考えています。
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思いを届ける学校ホームページ -発信なければ受信なし-
私がPTA会長をやっていたころ、当時の校長先生は、学校HPをPTAに開放してくださいました。
学校、保護者、双方の視点で書かれていた記事は、高い評価を受けました。
そのときの経験をもとに、校長・保護者・ウェブデザイナーの4人で、学校HPへの思いを綴った共著です。
皆さんの参考にしていただけるとうれしいです。