自分の言葉で伝えよう
ゼミ合宿のお手伝いでは、私は面接官役をさせていただきます。
例年、この合宿が初めての面接練習になるようで、ゼミ生さんたちは事前に考えてきた自己PRや志望動機など、覚えてきたことを発表することに必死です。
覚えたことを忘れてしまい、頭が真っ白になること。
他の人がスラスラと発表しているのを見て、自分の情けなさにがっかりすること。
不安な表情だったのに、うまく言えるとうれしそうな表情を見せることなど、悲喜こもごもな面接練習になります。
そんな面接練習のときに、ゼミ生さんたちにお話ししたことです。
自分の言葉で伝えよう
面接は、発表会ではありません。
面接官に、自分のことを知ってもらう場です。
ですから、伝わらなければ意味がないのです。
皆さんが最初にしていたのは「発表」でした。
覚えたセリフを読み上げている、という状態です。
皆さんの最初の「発表」からは、「伝えたい」という思いが感じられませんでした。
「伝えたい」という思いがあるかどうかなんてわかるのかな、と思うかもしれませんね。
しかし、案外、聞いている側は感じ取るものです。
まずは「伝えたい」という思いが持てるといいですね。
「伝えたい」という思いがあれば、「伝わるためにはどうすればよいだろうか」という工夫につながります。
では、どんな工夫があるでしょうか。
私は、「相手が想像しやすいように話をすること」だろうと考えています。
そのためには、具体的に話すことが大切です。
自分が経験してきたことや、そこから学んだことを、より具体的に、自分の言葉で話せばよいと思います。
「自分の言葉」というのが大切です。
なぜなら、そこには実感がこもっているからです。
美辞麗句を並べる必要はありませんし、面接官うけを狙って背伸びをする必要もありません。
借りてきた言葉には、実感がこもらないのです。
自分の言葉で、実感を持って話すことが、相手に伝わりやすい話し方だと思っています。
これから練習を重ねる中で、より具体的に話すことを意識してもらえるといいですね。